昭和生まれのこれからの日々を 「トトノ・エール」 (整える/調える)
  〜小林さんの話 #4〜
ひふ美と工房 これからの日々を、トトノエール > 小林さんの話4

4. 男性の収集癖

僕は仕事中のほとんどを営業用の車で過ごす。
年間3万キロは走ると思う。
その車中での友はいつもNHKラジオ第1放送だ。

そんなラジオの番組で男性の収集癖について話題になっていた。
女性にはなかなか理解できないという内容であったが、
整理収納の世界でも、男性の収集癖は問題になる事が多い。

高齢の父の蔵書が多すぎて廊下や玄関まで溢れており、
危ないからとその事を指摘すると父は怒り出し、
娘と父が言い争いをしている。そんな話しをよく耳にする。

僕のクライアントでも、本の始末に困っているのは決まって男性だ。
というより困っているのはその男性の家族だ。

   

天井近くまで積み上げられた本を前にするとちょっとした恐怖を覚える。
本以外にも、軍艦の模型、オーディオ、ジャズのレコードなど様々である。
男性のコレクションの整理依頼は、
ほとんどが男性の亡くなった後家族によって行われる。
生前の本人には整理するという考えはまったく無いのだ。

蔵書の整理は本当に骨が折れる。
それは、大抵2階の奥の部屋や天井裏の収納スペースに本が
押し込められていることが多いからだ。
更に本と一緒に仕事時代の膨大な書類も出てくる。

現場も初めの内は笑顔もあるが、太陽が高くなり暑さが加わると
、その殺人的な量に逃げ出したくなる。
稀なケースだと思うが、それでも保管し切れず本のために
部屋を借りているという男性がいたのには驚かせられた。

本を読破し所有して行くことに男のロマンのようなものを感じているのか、
現役時代の証しを仕事の書類の山の中に感じるのか、
本人でなければわからない世界がある。

NHKのラジオでは専門家の意見として、
男性は古来狩猟をして来たという何千年もの歴史があるため、
この様に何かを持って帰るという行動を本能的に
とるのではないかと言われていた。

しかし、本能だから仕方ないとは言ってられない。
長年掛けて集めたコレクションだが、
それを引き継いでくれる人はほとんどいない。
怪我をしてからでは遅すぎる。コレクションを今後どの様にしたいのか、
元気な内にぜひ考え行動してほしい。

次を読む #05 アンカーズに込めた想い

                      





   【片づけのプロ 小林さんの話】
#01 イントロ
#02 親家片(おやかた)
#03 住まいの後始末
#04 男性の収集癖
#05 アンカーズに込めた想い
#06 高齢者のお引っ越し
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あの頃タウンの
小林さん

*あの頃・タウン*美虹町では、ときわ島在住灯台守をしつつ、不定期で昭和生まれのこれからを、応援するチア・リーダーとして活動。

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美虹町*ときわ島

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